
アップライトピアノの重さ は約190〜280kgです。多くの家庭の床は、建築基準法で定められた基準に沿っており、床補強の必要性なく家庭に導入できるでしょう。長くピアノを楽しむためのポイントも紹介します。
アップライトピアノの購入を検討している方のなかには「重さはどれくらい?」「床が傷んでしまわないか心配…」「高い買い物だけど、長く使えるのかな?」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
家庭での使用に適しているアップライトピアノは、種類によって重さが異なりますが大まかには200kg近く、また一般的に50年前後は使用できるといわれています。古い木造住宅やマンションなどの集合住宅にお住まいの方にとっては、床がピアノの重さに長期間耐えられるか気がかりなことでしょう。
この記事では、アップライトピアノの具体的な重さやグランドピアノとの違い、床補強の必要性、ピアノを長く使い続けるためのポイントについて詳しく解説します。アップライトピアノに関するよくある不安や対策もあわせて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
Contents
アップライトピアノ・グランドピアノの重さは?
ここでは、アップライトピアノ・グランドピアノの具体的な重さや、設置時に気を付けるべき床の積載荷重について詳しく紹介します。
アップライトピアノの重さ
アップライトピアノの重さ は、モデルやサイズによって異なりますが、一般的に約190〜280kgです。
たとえば、ヤマハのコンパクトモデル「b113」は約194kg、最上位の自動演奏モデル「YUS5DKV」などになると約278kgです。成人である18歳男性の平均体重が61.2kgなので、約4人分と考えればわかりやすいでしょう。
グランドピアノの重さ
グランドピアノはアップライトピアノよりも大きい分、さらに重くなります。たとえば、ヤマハの最小サイズである「GB1K」は約261kg、コンサートグランドピアノである「CFX」では約485kgにおよびます。
なお、人気のある「C3X」は約320kgとなり、成人男性約5人分の重さに相当します。サイズが大きくなるほど重くなるため、搬入や設置には十分な注意が必要です。
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お部屋の床にかかる積載荷重
一般的な住居の床は、建築基準法で1m2あたり180kgの積載荷重に耐えられるように定められています。これは、1m2の床に成人男性が約3人立ったときの重さに相当します。
なお「積載荷重」とは、床が支えることのできる重さの限界を示す数値です。床にかかる荷重(重さ)を計算して、建物が安全に使えるように設計されています。
ただし、建築基準法で定められている数値は最低限の基準です。実際の住居では180kg以上の荷重に耐えられるように設計されているケースも少なくありません。あくまでも目安として参考にしてください。
アップライトピアノの設置で床補強は必要?
鉄筋コンクリート造のマンションなどでは、アップライトピアノを設置する際に床の補強が必要になるケースはほとんどありません。
理由は、建物が建築基準法に基づいて設計されており、必要な強度を備えているからです。たとえば、200kgのアップライトピアノを設置する場合、設置面積が約1.5m四方と仮定すると、1m四方あたり約133kg の荷重がかかる計算になります。
このため、一般的な住宅の床で十分耐えられると考えられますが、キャスター部分に重量が集中すると、大きな負担がかかる可能性があるでしょう。とくに、古い木造住宅や2階の部屋に設置する場合は、床の強度を確認し、必要に応じて補強を検討する必要があります。
古い建物の場合、建築基準法の積載荷重に達していないことがあり、ピアノの重さで床が軋むおそれがあるほか、最悪の場合、床が抜ける可能性もあるためです。ピアノを設置する前に、施工業者や専門業者に相談して、床の強度を確認することをおすすめします。
また、床補強をしない場合でも、ピアノの下にマットやインシュレーター、ベニヤ板などの緩衝材を敷くことで、床への負担を軽減する対策を講じると安心です。
アップライトピアノで不安に感じるポイントと対策
アップライトピアノは、狭いスペースでも豊かな表現を楽しめる楽器ですが、設置や使用に際して不安を感じる方も多いでしょう。ここでは、アップライトピアノでよくある不安に感じるポイントと、具体的な対策案を紹介します。
重さによる床への負担が気になる
アップライトピアノの重さは、約190〜280kgです。しかし、一般的な住宅は1m2あたり180kgの耐荷重が定められているため、アップライトピアノを設置しても問題ありません。
それでも床への負担が心配な方には、以下の対策をすることで床への負担を軽減することが可能です。まず、ピアノの下に敷く下敷きマットを使うと、床をしっかり保護しつつ負担を軽減できます。簡単に設置できるため、搬入時にあらかじめ用意しておくとよいでしょう。
また、インシュレーターをピアノの脚の下に敷くと、振動を吸収し防音効果も期待できます。ほかにも、厚さ約1㎝のベニヤ板をピアノの脚の下に置くことで、床への圧力を分散させられます。DIYショップで簡単に手に入るので、設置も比較的簡単です。
対策を実施することで、床への負担を軽減しつつ、アップライトピアノを楽しめるでしょう。
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床の補強保護に。重量を面で支える事で重さを分散し床へのダメージを軽減。防音インシュレーターも設置しやすい奥行68cm。
置き場所に困っている
アップライトピアノを置くスペースに不安を感じる方も多いですが、実際には約150cmの横幅、120cmの高さ、60cmの奥行きがあれば設置可能です。一畳分のスペースで収まるため、電子ピアノを置く場所があれば問題なく設置できます。
なお、リビングはアップライトピアノを設置するのに最適な場所です。家族全員が集まる場所なので、みんなで演奏を楽しめます。なかでも、小さな子どもがいる場合は、親が近くで練習を見守りやすいメリットもあります。
ただし、設置時には、背面を壁から10cm〜15cm離し、左右にも大人ひとり入れるスペースを確保することが理想です。壁にぴったりくっつけてしまうと音がこもり、響きが悪くなるだけでなく、調律やメンテナンスがしづらくなります。
スペースに余裕を持たせることで、音質も向上し、作業もスムーズに行えるでしょう。
騒音問題が心配
楽器の演奏が「騒音」と認識されるのは非常に悲しいことですが、住宅地で演奏する際には、周囲の方の理解を得る必要があります。とくに集合住宅では、隣人や上下の階に住む方への配慮が欠かせません。
騒音問題を未然に防ぐためには、演奏する時間帯に注意することが重要です。夜間は、多くの家庭で仕事や学校から帰宅した後のくつろぎの時間であり、就寝の可能性も高まります。地域によっては住宅条例に基づき、時間帯別の許容騒音レベルが定められている場合もあります。
さらに、ピアノの設置場所に気を配ることも騒音対策につながります。たとえば、和室にアップライトピアノを置くことで、畳が優れた吸音材となり、振動を吸収して階下への音の伝わりを軽減できます。
また、アップライトピアノの背面にある響鳴板から音が壁に向かって出るため、隣家に面した壁に置かないよう工夫すると、音漏れを抑えることが可能です。
必要な対策は住環境やピアノの種類、演奏のスタイルによって異なるため、特定の方法だけに依存せず、さまざまな防音対策を組み合わせて実施しましょう。
防音ボードを利用する
アップライトピアノの背面に防音ボードを取り付けることで、音の拡散を効果的に抑えられます。防音ボードは、ピアノ専門のものを楽器店などで購入するほか、ホームセンターでも購入できます。
こうしたアイテムは、アップライトピアノから発生する音を吸収・遮音する効果があります。隣家への音漏れを軽減し、周囲への配慮が可能になるでしょう。
さらに、ほとんどの防音ボードは軽量で移動や取り付けが簡単です。デザインも多様で、インテリアとしても違和感なく馴染むものが豊富に揃っています。防音対策をしながらも、部屋の美観を損なわずに演奏環境を整えられるでしょう。
マフラーペダルを利用する
アップライトピアノには、通常マフラーペダルが装備されています。
マフラーペダルを踏むと、ハンマーと弦の間にフェルトが挟まるようになっています。このフェルトによって、ハンマーが弦に当たる力が弱まり、音が小さくなる仕組みです。夜間や早朝に練習する際に、周囲に音を漏らさずに演奏を楽しめるでしょう。
ただし、マフラーペダルを使用する際には音色がモコモコとした印象になり、鍵盤のタッチが重くなるため、演奏者にとって負担がかかることがあります。また、長時間の使用や、ロックをかけたままにしておくと、内部部品の劣化につながる可能性があるため注意が必要です。
サイレントピアノを利用する
騒音対策のなかで最も効果的なのが、サイレントピアノです。
サイレントピアノは、通常のピアノとして演奏できる一方、ヘッドホンを使用して「消音モード」で練習することも可能です。これにより、弦が直接打たれることなく、センサーによって音が再現され、周囲に音を漏らさず演奏を楽しめます。
たとえば、ヤマハのサイレントピアノは、タッチ感や音色が非常に優れており、アコースティックピアノに近い感覚で練習できます。夜間や早朝など、音を出せない時間帯でも気軽に演奏ができるため、忙しい日常のなかでいつでもピアノに触れられる点が魅力です。
アコースティックピアノに近いタッチ感ながら、消音モードではチェンバロやオルガンなどさまざまな音色を楽しめるタイプもある点も、サイレントピアノの面白いところです。
また、サイレントピアノは通常のピアノとしての美しい音色も楽しめるため「電子ピアノでは物足りない」という方にも最適です。音量を気にせず、しっかりとしたタッチと音色を体感しながら練習できるので、ピアノのスキルアップにもつながるでしょう。
ピアレントでは、ヤマハ・カワイのサイレントピアノも取り揃えております。騒音問題が気になる方や、夜間に練習する機会が多い方には、ぜひピアレントのサイレントピアノをご検討ください。
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ピアノをすぐ辞めないか心配
「すぐに飽きてしまうのでは?」という不安は、多くの方が抱える悩みです。とくに、子どもが習い事としてピアノを始める場合、親がサポートしてピアノを続けられるよう意識しましょう。
親の役割は、子どもが練習しているときにリアクションを示すことです。何よりも、まず褒めることが最大のモチベーションになります。上手に弾けたら「すごい!」と褒め、うまくいかなかったら「もう一度やってみよう!」と励ましましょう。
また、一緒に練習するのも効果的です。親が頑張っている姿を見せることで、子どもも負けじと練習を頑張ります。
大人の場合は、自分がピアノを好きになれるかどうかが大事です。ピアノを好きになり、演奏する楽しさを感じられれば「ピアノを購入してよかった」と心から思えることでしょう。そのため、親が時間を見つけて一緒にピアノを練習することをおすすめします。
アップライトピアノを長く使い続けるためには?
何世代にもわたって楽しめるアップライトピアノを手に入れれば、多少の出費があったとしても、満足のいく投資となるでしょう。しかし、どんなに高品質のピアノであっても、使用目的に合った選び方をしなければ、満足に使い続けることはできません。
ここでは、アップライトピアノを長く愛用するためのポイントについて解説します。
使用目的を明確にする
ピアノを購入する前に、どのような目的で使用するのかしっかりと考えることが大切です。目的が不明確だと、自分に合わないピアノを選んで後悔することになります。
たとえば、子どもが初めて楽器に触れるための教育用ピアノを求めているのか、趣味として大人が楽しむためなのか、あるいはプロとして演奏活動を行うためなのかによって、選ぶべきピアノの機能や特性は大きく異なります。
趣味で楽しむのであれば予算を抑えたピアノを選び、演奏技術を向上させたい場合は高品質のピアノを選ぶようにしましょう。目的をはっきりさせることが、適切なピアノ選びにつながります。
自分の目的にあったピアノを選ぶ
使用目的を明確にした後は、その目的に合ったピアノを選ぶことが重要です。目的に合わないピアノを選んでしまうと、すぐに不満が出やすく、使い続けることが難しくなる可能性があります。
たとえば、子どもの教育用なら、鍵盤のタッチ感や弾き心地が重視されるため、演奏が楽しくなるようなピアノを選ぶことが大切です。趣味として楽しむだけであれば、予算を抑えつつ、インテリアに調和するピアノを選ぶのもよいでしょう。
一方、プロのピアニストを目指す場合は、色の幅広さや表現力にこだわった、高性能で専門的なピアノを選ぶことが重要です。
なお、アップライトピアノの価格は約40〜140万円と幅があります。価格差は、音の響きや鍵盤のタッチ感に影響します。高価なものほど質がよい傾向にありますが、予算に制限がある方も多いでしょう。
購入前にはぜひ試奏を行い、自分が心地よいと感じる音色やタッチのピアノを選ぶことが重要です。
ピアノに触れる習慣を作る
ピアノを長く使い続けるためには、日常的にピアノに触れる習慣を作ることが大切です。初めは5分程度の短い時間で構いませんが、毎日決まった時間にピアノを弾くというルールを作るとよいでしょう。
定期的にピアノを弾くことで、楽器のメンテナンスが行き届き、より愛着も深まります。演奏技術は反復練習によってのみ身につくため、毎日少しずつ成長を感じられれば、モチベーションにもつながります。
しかし、子どもの教育目的であれば大人がサポートする必要があります。とくに、ピアノを始めるに適しているといわれる4~6歳の小さな子どもは、自力でモチベーションを維持することが難しく、練習を続けるのは容易ではありません。
「今日はどれくらい練習したの?上手になったね!」と毎日声をかけたり、積極的に演奏を聴いてあげたりといった保護者のリアクションで、子どもはやる気を持ち続けます。このとき、あくまでも厳しく指導することは控え、まずはリラックスしてピアノに親しめるよう配慮してあげるとよいでしょう。
練習を重ねることで上達し、演奏が楽しさにつながると、ますます練習したいという気持ちが高まります。保護者のサポートによって、楽しくピアノを練習できるようになり、長い間ピアノを楽しめるでしょう。
なお、ピアノを長く使い続けるためには定期的なメンテナンスが不可欠です。ピアノは木材や弦、フェルトなど、経年劣化する素材で作られているため、適切なケアが求められます。最低でも年に1〜2回の調律を行うことで、音の狂いを防ぎ、長期間美しい音色を保てます。
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まとめ
アップライトピアノを選ぶ際には、モデルごとの重量を比較し、自宅での設置や取り扱いに対する具体的なイメージを持つことが大切です。想定される重量を知ることで、部屋のスペースや床の強度を事前に確認できるでしょう。
なお、アップライトピアノを始めるならレンタルがおすすめです。レンタルの最大のメリットは、ピアノを継続的に使用するかどうかを確認できる点です。とくに初心者や子どもにとって、気軽に始められるため、無理なくピアノを楽しめるでしょう。
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