ピアノを選ぶとき「どれが自分に合っているんだろう？」と迷ったことはありませんか。一口にピアノといっても、グランドピアノ・アップライトピアノ・電子ピアノなど、さまざまな種類があります。
それぞれ音の響きやタッチ感、大きさ、設置スペース、価格帯などが大きく異なり、特徴をよく理解しておかないと、買ってから「思っていたのと違った」と後悔してしまうケースも少なくありません。
ピアノは決して安い買い物ではなく、長く付き合っていく楽器だからこそ、自分のライフスタイルや練習環境にぴったり合った1台を見つけることが大切です。
この記事では、ピアノの代表的な種類とそれぞれの特徴をわかりやすく解説します。初心者でも納得して選べるようなポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
Contents
ピアノの種類は主に3つ
ピアノには大きく分けて「グランドピアノ」「アップライトピアノ」「電子ピアノ」の3種類があります。それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
グランドピアノ
グランドピアノは、最も本格的で豊かな音色を楽しめる、プロ仕様のピアノです。その美しい響きと繊細な表現力から、コンサートホールや音楽大学、ピアノ教室など、演奏の質が求められる場で広く使用されています。
最大の特徴は、弦と響板が地面と水平に配置されている構造です。水平方向の構造によって、弦の振動が自然に下から上へと響き渡り、立体的で伸びやかな音が生まれます。また、鍵盤を押すことで重力を活かしてハンマーが弦をたたくため、タッチの表現力が高く、ピアニストの細かいニュアンスもしっかり音に反映されるのです。
サイズは小型から大型まで幅広く、大きくなるほど弦が長く、響きも豊かになります。しかし、一般的な家庭用のグランドピアノでも奥行きが約180cm、重さは300kg前後と存在感があり、設置には広めのスペースと床の強度が必要です。
価格帯も幅が広く、100万円程度から海外製の高級モデルになると数百万円〜1,000万円以上になるケースも少なくありません。ただし、基本性能に絞ったコンパクトなモデルであれば、新品でもおおよそ100万〜200万円程度で購入可能です。
アップライトピアノ
アップライトピアノは、限られたスペースでも本格的な演奏が楽しめるように設計された、家庭用ピアノの定番モデルです。グランドピアノの構造をコンパクトに再設計し、自宅や教室などにも置きやすいサイズ感を実現しています。
グランドピアノとの違いは、弦が床に対して垂直に張られている点です。グランドピアノでは弦が水平に配置されていますが、アップライトピアノでは弦を縦方向に張ることで、奥行きを抑えたコンパクトなデザインとなっています。音の出る仕組みはグランドピアノと同様で、鍵盤を押すことでハンマーが弦を叩いて音を鳴らします。
しかし、ハンマーの動きがバネの力で戻るため、タッチや響きに若干の違いがあり、音の伸びや表現力の面でグランドピアノにやや劣ってしまうのも事実です。ただ、最近では、グランドピアノに近い弾き心地や音質を追求した上位モデルも登場しており、より豊かな演奏表現を求める方にも支持されています。
また、アップライトピアノは、グランドピアノよりも比較的手ごろな価格で購入できるのが魅力です。30〜50万円ほどの価格帯では、初心者や練習用として適した中古モデルや、手ごろな新品モデルを購入できます。一方で、100〜200万円クラスの製品では、音質や性能に優れた国産メーカーの上位モデルや、海外ブランドの製品も選べます。
価格と性能のバランスに優れているため、自宅での練習用として多くの家庭で選ばれているピアノです。
電子ピアノ
電子ピアノは、デジタル技術を使って音を再現する電子鍵盤楽器の一種です。鍵盤を押すと、その動きをセンサーが感知し、あらかじめ録音（サンプリング）されたピアノの音をスピーカーから再生する仕組みです。
そんな電子ピアノ最大の魅力は、その扱いやすさにあります。音量調整やヘッドホン対応により、時間帯や場所を選ばずに演奏が楽しめます。軽量・コンパクトな設計のため、設置場所にも困りません。
また、調律が不要でメンテナンスの手間が少ないのも、忙しい現代人にとってうれしいポイントです。ただし、電子ピアノは電化製品であるため、内部の電子部品が経年劣化することで、アップライトピアノに比べて使用可能な年数が短くなる傾向があるでしょう。
加えて、電子ピアノにはリズム機能、内蔵曲、録音機能、音色切替など、便利な機能が豊富に搭載されています。音質や表現力においては、アップライトピアノに比べて劣る部分もありますが、最近では弾き心地や音の強弱の調整に優れたモデルも登場しています。機能を活用することで、楽しみながら効率よく上達できるでしょう。
価格相場は新品で約3万円〜10万円、高性能モデルでは100万円を超えるものもあります。用途やレベルに応じて選ぶことが大切です。
種類ごとのメリットとデメリット
ここでは、代表的なピアノの種類ごとに、メリットとデメリットを紹介します。
グランドピアノのメリット・デメリット
グランドピアノの最大のメリットは、圧倒的な表現力です。音の粒立ちが豊かで、鍵盤を押す強さや速さによって微細なニュアンスが出せます。たとえば、同じ「ド」の音でも、優しく弾けばやわらかく、力強く弾けばしっかりと響くなど、演奏に深みが生まれる点が魅力です。
また、ハンマーアクションが水平に動く構造のため、連打性にも優れており、細かな表現を正確に再現できます。ピアノ本来の響きを体感できるため、幼少期からグランドピアノで練習すれば「本物の音」を聴き分ける耳を自然に育てられるでしょう。
一方で、グランドピアノはサイズが大きく、重量も家庭に設置するものだと約300〜350kgと非常に重いため、設置場所には十分なスペースと床の強度が必要です。また、音量が大きいため、夜間や早朝の練習には向かず、近隣への配慮も欠かせません。消音機能を後付けしない限り、弾ける時間帯が限られるという点がデメリットです。
ピアレントでは、コンパクトサイズからC3サイズのグランドピアノをレンタルできます。
ヤマハやカワイ製などの有名ブランドのピアノを取り揃えています。
ぜひお問い合わせください。
グランドピアノ【月額制 ピアノレンタルサービス ピアレント】
毎月定額（サブスク）で借りられるグランドピアノの商品一覧ページです。ピアノのサブスクならピアレントにお任せください。
アップライトピアノのメリット・デメリット
アップライトピアノは、省スペースながら、ハンマーと弦による「生音」を楽しめるため、子どもの音感教育や長期的なピアノ学習に向いています。
また、実際にハンマーを動かして弦を叩いて音を出す構造のため、鍵盤を押す際にはある程度の力が必要です。そのため「しっかりと弾く」感覚が身につきやすく、正しい指の力やフォームを養えます。手軽に、演奏技術を基礎からしっかり身につけたい方には理想的な楽器といえるでしょう。
なお、環境や使用状況にもよりますが、定期的な調律や整備をきちんと行えば、80年〜100年という長い寿命を保つことも可能です。実際に、音大を目指す高校生が家庭でアップライトピアノを使い、グランドピアノのある音楽教室で表現力を磨く、というような使い方もよくみられます。
ただし、ハンマーが縦方向に動く構造のため、連打性や微細な表現力はグランドピアノにやや劣ります。タッチ感度も比較すると繊細さに欠ける部分があるため、将来的に音大進学を考えている方には、グランドピアノの使用を検討するのが望ましいでしょう。
ピアレントでは、アップライトをご用意しています。
ヤマハ・カワイを用意しており、記念モデルや製造が終了しているモデルもレンタルできます。
ぜひお問い合わせください。
アップライトピアノ【月額制 ピアノレンタルサービス ピアレント】
毎月定額（サブスク）で借りられるアップライトピアノの商品一覧ページです。ピアノのサブスクならピアレントにお任せください。
電子ピアノのメリット・デメリット
電子ピアノの一番の魅力は、コストパフォーマンスの高さです。新品でも3万円〜30万円程度と比較的安価で、調律などの維持費もかかりません。ヘッドホンを使えば、夜でも周囲を気にせずに練習できるため、マンションや賃貸住宅での使用にも向いています。
また、軽量かつコンパクトなため、設置や引越しも簡単です。たとえば、趣味でピアノを始めたい社会人が、仕事終わりにヘッドホンで練習する、といったライフスタイルにもマッチします。
一方で、電子ピアノはあくまで「再現された音とタッチ」であり、グランドピアノやアップライトピアノと完全に同じではありません。鍵盤の重さや打鍵時の反応、響き方に微妙な差があるため、グランドピアノやアップライトピアノに慣れている人には物足りなさを感じることがあります。
とくに、電子ピアノに慣れた子どもが、音楽教室でグランドピアノを弾いたときに「鍵盤が重くて弾きにくい」と感じるケースも少なくありません。そのため、将来的に本格的な演奏を目指す場合は、アップライトピアノへの移行も視野に入れておく必要があります。
ピアレントでは、サイレント機能がついたピアノをご用意しています。
コンパクトサイズのピアノもあるため、グランドピアノが置けない場所でも設置可能です。
ぜひお問い合わせください。
サイレントピアノ【月額制 ピアノレンタルサービス ピアレント】
毎月定額（サブスク）で借りられるサイレントピアノの商品一覧ページです。ピアノのサブスクならピアレントにお任せください。
ピアノの選び方
選び方のポイントは、以下の4つです。
・新品か中古か
・どんな目的で使うのか
・設置できるスペース
・予算
それぞれの観点をふまえて最適な一台を選びましょう。
新品と中古
新品と中古のピアノには、それぞれ異なる魅力があります。
新品のピアノは、自分だけの音を一から育てていける楽しさがあります。長く弾き込むことで、少しずつ音に深みが出てきて、奏者の個性が音色に表れていくのも魅力のひとつです。
また、誰かが使っていた形跡がないため、音のクセがなく、クリアで素直な響きを味わえるのも新品ならではの特長です。内部のパーツもすべて新品で、経年による劣化や故障のリスクが少なく、長く安心して使い続けられるでしょう。
一方、中古ピアノは、予算を抑えて高性能なモデルを手に入れられるため、お得に質の高いピアノを求める方におすすめです。なかには、かつての上位モデルや高機能な機種が、新品の半額以下で購入できるケースもあり、価格以上の価値を感じられるでしょう。
また、現在では製造されていない希少なデザインや、独特な音色をもつモデルと出会えるのも、中古ならではの楽しみです。ただし、購入前には必ず整備の状態や過去の使用履歴を確認し、信頼できる販売店から選びましょう。
なお、ピアノ選びに迷ったら、まず検討したいのがレンタルです。とくに初心者や子どもにピアノを習わせたい家庭では「続けられるか分からない」「高額な買い物は不安」と感じる方も多いのではないでしょうか。
レンタルなら初期費用を抑えながら、目的やライフスタイルに合ったピアノを実際に試すことが可能です。どちらにするか決めきれない方は、レンタルを通じてピアノに慣れてから購入を検討するのがおすすめです。
目的
どんな目的でピアノを始めるのかによって、選ぶべきピアノの種類は大きく変わってきます。
将来的に音大進学を目指す、または本格的な演奏力を身につけたいと考えている方には、アコースティックピアノ（グランドピアノまたはアップライトピアノ）がおすすめです。一方で「まずは趣味として気軽に始めたい」「子どもに興味を持たせたい」といった場合には、電子ピアノといった手軽な選択肢から始めるのもよいでしょう。
どのピアノにもそれぞれの魅力と特長があります。迷ったときは、実際に楽器店などで音やタッチを体験しながら、自分にぴったりの一台を見つけてみましょう。
大きさ
ピアノを選ぶうえで、設置スペースとのバランスはとても重要です。
グランドピアノは横幅がおよそ1.5m、奥行きは約1.5m〜2.8mとかなり大型のため、ある程度の広さが必要です。小型モデルでも3畳程度のスペースは見ておくと安心でしょう。
一方、アップライトピアノは幅が約150㎝、奥行きが約60cmとコンパクトで、壁際に設置できるのが特徴です。設置自体は比較的省スペースですが、本体のサイズ＋周囲に余裕を持たせるため、1畳分ほどのスペースは必要になります。
電子ピアノは最もコンパクトで、リビングや子ども部屋など、限られたスペースにも無理なく設置できます。
値段
ピアノは種類によって価格に大きな差があります。電子ピアノであれば3万円前後から手に入りますが、アップライトは新品で30万円〜100万円ほど、グランドピアノにいたっては100万円を超えるものも珍しくありません。
また、購入時には本体の価格だけでなく、運搬費用や調律、修理・メンテナンスといった継続的な費用も見込んでおく必要があります。
いきなり購入するのは不安と感じている方は、レンタルを検討するのもおすすめです。レンタルなら月々の決まった料金で始められるため、初期費用を抑えつつ、暮らしの中でピアノとの相性をじっくり確かめられます。
ピアレントでは、日本全国の配送に対応しています。
入会金・保証金・更新料なしでレンタルできます。
ぜひお問い合わせください。
○ピアレント6つの特徴【月額制 ピアノレンタル（サブスク）サービス ピアレント】
ピアレントのピアノレンタルは、入会金・保証金・更新料なし。充実したサービスで安心してご利用いただけます。>
まとめ
ピアノは決して安価な買い物ではないため、自分に最適な一台を慎重に選ぶことが大切です。音にこだわりたい方や、スペースや予算に制限がある方も、まずは「自分にとってのベストな選び方」を見つけることから始めましょう。
ピアレントは、月額定額でピアノを自宅に設置できるレンタルサービスを提供しています。すべてのピアノは自社工房で丁寧に整備・クリーニングされ、高品質な状態でお届けします。
